<薬剤師>県民割について

薬剤師

10月になり、すっかり秋である。

涼しさに心も冷え、これを機に文末の表現を「です・ます調」から変えようと思う。もともと読み物としては、「である調」の方が好みであったが、勇気がでなかったためこれまでは「です・ます調」にしていた。何の区切りかは不明だが、今回からカメ美分は「である調」に変更しようと思います。はい。

県民割

県民割。ご存じの方も多いだろうが、各地で行っている旅行の割引キャンペーンだ。旅行者にとってはありがたいが、税金の使い方としてはどうなんだと思うことが度々ある。

特に、抗原検査を行っている薬剤師としての立場としては物申したい。

何故かと言うと、この「県民割」、新型コロナウイルスのワクチン接種証明もしくは、陰性証明の提示が必要なのだ。

陰性証明書というのは、PCR検査や抗原検査で新型コロナウイルスの陰性を証明する書類である。ここで、検査を行っている薬局の出番である。各自治体が「検査無料化事業」を実施しており、その事業にカメ美が所属する薬局も参加している。

会社の経営者としては、自治体からお金がおりるのでウハウハなのかもしれないが、末端の薬剤師としては堪ったものではない。人手不足に仰ぎ、日々の業務をこなすのでいっぱいいっぱいのところ、無料検査をしなくてはならない。それも、感染に不安で困っている人ならいいが、旅行の割引を受けたい人のために検査をしなくてはならないのだ。旅行に行けるお金があるのであれば、割引なんぞ受けずに勝手に旅行に行って欲しい。むしろ自分が旅行に行きたい。通常業務で残業がかさむ中、他人の旅行のために貴重な時間が取られるのだ。虚しさが残る。そして、検査を受けたいと叫ぶ彼らは、無料でワクチン接種を受けられる権利があったにも関わらず、ワクチンを受けていないから陰性証明が欲しいと訴えるのである……。ワクチンでの後遺症も報告されているので、皆に受けろとは言えないが……。

カメ美
カメ美

旅行のための検査の予約を受けるたび、ワクチン打ってくれ……と思います。

県民割はどうなんだ?

というわけで、県民割の制度について疑問を感じる日々である。そもそも旅行に行ける人は、経済的に少しは余裕があるわけで、その人達の旅行を割り引いてあげるのはどうなんだろう。感染の不安におびえているわけではなく、ただ旅行に行きたい人たちのために、抗原検査を無料で行ってあげるのはどうなんだろう……。日々疑問である。

検査を受ける人は悪くない。恨みもない。が、制度に対しては恨みを持ってしまう……。

因みに、完全に旅行者を対象にした無料検査「ワクチン検査パッケージ・対象者全員検査制度」は8月で終了したが、感染不安を抱える人に対する「一般検査」はまだ行っており(自治体によるかも)、それを旅行に利用することができるのである……。

末端薬剤師の立場からすると、トホホです。ほんと。

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